よかれと思って大惨事

感情と思考の供養

立体迷宮パズル

ちょっとした言葉尻、目に入ったものが契機となって、思考というボールが独りでに転がり、自分では制御できずに脳の溝に入ってそこから戻ってこられなくなる。これを『(思考が脳の)変なところに入る』と呼んでいるのだが、つい先日も気がついたら非常にくだらないことを考えていたことがあった。

 

・「あざまる水産」は前株なのか後株なのか。

株式会社あざまる水産あざまる水産株式会社。この言葉のメインはありがとうの部分、つまり「あざまる」なのだから、感謝を全面に押し出したあとに株をつけた方がいいだろう。(ちなみにあざまる水産の原型の磯丸水産はSFPホールディングス株式会社というところが運営しているブランドのひとつだそうです)。

ここまで考えたはいいが、いや待てよ。いや違った。チョ・マテヨ(1875〜1938)。なんで株式会社が前提なのだ。有限会社かもしれないし、合同会社の可能性もある。そしてもう誰も使っていない。たぶん古い。

こうして書いていても、なぜこんなことを考えていたのかまったくわからない。しかし考えいていたのだから仕方ない。そしてたぶん古い。

 

・インターネットの海

言いたいことはわかる。確かにインターネットという場所は、特に10年ほど前は海といった感覚が強くあった。学校に行かずに溺れたり、遭難し、恐怖することもしばしばあった。最近のインターネットには海の感じはなく、みんなで巨大なプールにいると言った方が近い気がする。

 

眼前にはインターネットの海がある。綺麗な青にも見えるが、濁った濃い色にも見える。サーフィンを楽しむ一方でたくさんの人が溺れたり、あれよあれよと流されて目的を見失っている。そしてインターネットの海に背を向けると、インターネットの山がある。目を凝らすとインターネットの森から一本のインターネットの川が延びている。

インターネットの夏休み、インターネットの田舎の、インターネットのおばあちゃん家に遊びに行く。そこには昔ながらのインターネットがある。迷惑系YouTuberや不用意な発言、不倫で炎上をする人はなく、都会では見られなくなった消せないイルカや、ダイヤルアップ接続があった。

まだまだ荒いポリゴンのおばあちゃんは僕に「ぬるぽ」と言い、「ガッ!」と返すのがいつもの挨拶だった。おばあちゃんは僕を抱き抱えながら「オキクナッタネ」と言い、実感がない僕は「そう?」と首をかしげた。おじいちゃんは僕の顔を見て「 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!」と言った。うるさいながらもどこか安心するインターネットがそこにはあった。

インターネットのおばあちゃんの家の隣には年上のインターネットのお姉さんが住んでいて、よくおばあちゃんの家に遊びに来ていた。僕はこのヌルヌル動くお姉さんが好きだった。ヌルヌルのお姉さんは麦わら帽子と白いワンピースがよく似合っていた。お姉さんと一緒に花火をしながら、「お姉ちゃんね、結婚するの」と言われた。僕は笑顔で「くぁwせdrftgyふじこlp」と伝えて、その瞬間、最後の線香花火が地面に落ちた。初恋の終わった瞬間だった。

 

はい。こういう感じで、よくわからないところに入ることです。実際は真面目なことも考えたりしていますからね。ヌルヌルのお姉さんのことばかりじゃないですからね。本当なんだからねっ!!

それではノシ