よかれと思って大惨事

感情と思考の供養

大PINチ

問:ある日、あなたは携帯が使えなくなる。なぜそんなことが起こったか。予想を記入しなさい。

答:寝ぼけ眼でパスワード(PINコード)を変更したからだと考えられる。

可能性があるならば、次のようなことが携帯を使えない状態を引き起こしうる。使用している機種がGoogle Pixelで、普段は顔認証、あるいは指紋認証でロックを解除している。しかしこのPixel、優秀なのか、あるいは(わたしのような)愚鈍な使用者を想定をしていないのか、「最近パスワード使ってなくない?確認しなよ」と、パスワードを求めてくる強制イベントが発生する。このとき、顔認証も指紋認証もできない。ただひたすらに数桁の数字の羅列の入力をさせようとする。

高度なセキュリティは悪意なき本人すらも拒絶する。つまり、誰も使えないハイテク板になる。起き抜けにパスワードを変更した本人は、パスワード確認のために2回入力したその数字を覚えたつもりで、どうやら間違って入力してしまったようだ。

 

問:パスワードを間違い続けた結果、どうなるか答えよ。

答:次回入力まで膨大な秒数を待たされる。

仏の顔と同様、3回までは待ち時間なく試させる。その後は90秒、300秒と延びていき、ロックダウン(OSレベルでのロック)が起こると12,000秒(3時間)、45,000(約12時間)、150,000(約41時間)と指数関数的に時間が延びていき、パスワードが打てなくなる。再起動後のパスワードの入力も、正誤判定すらされなくなり、ひたすら過剰なデジタルデトックスを行うことになる。デトックスで情報ガリガリになる。

 

問:ロックダウンが起こった結果、本人にどのような心境の変化が起こるのか答えよ

答:耐えがたいという意見がある一方、一部の人にとってはよい反応も起こる可能性を否定できない。

本人と世界の窓口であり、パーソナルのコアな部分を担っていた装置がなくなることに不安や焦燥を覚える一方、脳内の静けさや余白を獲得できる可能性がある。通知が来ないというのは、のべつまくなしに話しかけられないのと近い。世界と切断されたのではなく、世界と過剰に干渉し合うのをやめ、世界との適正な距離を測り直す契機になりうる。

 

問:現在の状況を簡潔に答えよ

答:現在木曜日。火曜日にロックダウンが起こって金曜日の朝までは使えないので、実質4日板を使えていない。金曜日間違ったら、次は1週間くらい使えなくなると思われるので、調べものも、連絡も、毎日続けていた日課も引き続き滞るかもしれない。現状そんな自分の状態を面白く観察しているが、この状況で迷惑をこうむっている人がいたら申し訳なく思う。そしてパスワードの当ては、ない。