よかれと思って大惨事

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感情と思考の供養

方方見聞録・岡山1

7月中旬は発狂して虎になってしまうのではないかというくらい忙殺されていた。

というのも、7月下旬に月曜から1週間の兵庫出張が決まっており、その準備と併せ急ぎの仕事がいくつか入っていて、諸葛亮孔明ばりにいない間の対応方法を人に授けたり各手配に追われ狼狽していた。更には不調な社内システムや社内の委員会のようなものに引っ張り回されて何一つ思い通りに進まず、とにかく仕事アレルギーのために日々アナフィラキシーで命の危機に晒されているこの僕が、日付を跨ぐまで仕事をするという緊急事態だった。と言いつつも、出張という名目ではあるが未訪問の地に想いを馳せては意識がフワフワ漂っていた。今回もきっとどこぞに行ってみよう。月曜からの出張にかこつけて、前週の金曜日に有休をねじ込んで3連休をもぎ取って……

 

 前回の兵庫出張では土日を利用して鳥取。そして兵庫の、神戸とかいうお洒落なところからは遠い北の方の城崎温泉に行った。

 

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そもそもお洒落なところに僕のような薄汚れた不衛生な醜男が行くのは忍びないと思って城崎温泉に行ったのだけど、人目を避けて逃げ込んだそこは周りがカップルだらけでキラキラと、公然とキャッキャウフフな口に出すことも憚られるほどの卑猥かつ破廉恥行為が繰り広げられていた。内面外見共に気分を害し公共の場に相応しくない存在こと僕がお目汚しをしてしまい申し訳有りません。という謝意がひっくり返って逆に(全員の顔を覚えたからな。覚悟しておけよ…)と思ったのを教訓にしつつ、今回はもう夏ということもあり、温泉を避けて選んだ。そうして白羽の矢がたったのが、岡山。「そうだ、鳥取に行こう」は低視聴率のために終わり、新番組は「そうだ、岡山に行こう」ということだ。

ところで当分兵庫出張はなくなるのだが、今になって思うとなんで兵庫を観光しないのだろう。不思議でならない。ひたすら遠くに行かなければいけないわけではないのに。大切なものはいつもすぐ近くにあるらしいが、もしや人の業だろか。業なら仕方ない。

 

まずは金曜日。有休を取ったものの、前日にライブに行ってそれから会社に戻って仕事して、帰りが日付を越えて疲れていたためか昼過ぎまで寝て過ごす。岡山遠いのに。なんなら家から出たくなくなる。暑いし。夕方にようやっと荷造りが終わり、4時間以上かけて夜の倉敷に着く。

アパホテルでは、部屋が空いていたのだろう。素晴らしい心遣いのお陰で、よい部屋に通していただいた。まさか二人旅気分、ひいては同棲気分を体験できるとは思わなかった。ありがとう、アパホテルアパホテル御中。

 

 

 

翌土曜日は倉敷の美観地区を見て回った。倉敷と言えば、ジーンズも有名で場所によっては自分でジーンズを作れたりもするらしい。ジーンズとTシャツだけで十分な人間になりたい。ベストジーニスト賞を賜りたい。と常々思っているのだけれど、ただ荷物になるし夏はあまりジーンズを穿かない。夏以外なら寝るときもジーンズなんだけど。ジーンズで林檎を拭いて丸かじりしたりするけど。ワルそうなやつは大体友達だけど。漢である僕は夏はフンドシ一丁で練り歩く主義なので見送り。

美観地区は白壁の日本家屋が建ち並び、時代劇にでも出てきそうな端正な景観。両脇がなにかしらのお店が軒を連ねているんだけれど、お洒落。入口を開けられないくらい。お洒落なところ怖い。

 

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美観地区というだけあって、景観だけでなく掃除も行き届いている。

 

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たまんないよね。この「ザ・情緒」って感じ。

 

空気を堪能して、そのまま車で瀬戸大橋を見物しに鷲羽山へ。大学時代に橋梁工学についてちょこっと聞いたことがあるくらいで、橋に特別興味もないのだけれど、まあせっかく近くまで来たので拝んどこ。くらいの軽い気持ちで向かった。なんなら暑くてどうでもいい涼みたいくらいに思っていた。正直なめてた。

 

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ひたすら壮大。見晴らしがいいのにもかかわらず、向こう側が見えない。

 

まず、とにかく景色がいい。そして橋はよく作ったな、と思うくらい長い。建っているのが不思議なくらい。そして人は、過度に大きいものには笑ってしまうことに気がついた。なぜだかわからないほどヒイヒイ言いながら笑ってしまった。

あの上を運転したらさぞ気持ちがいいのだろうと思ったが、せっかくだけれど、渡るのはやめておいた。なんだか少しの心残りがあった方がいい気がしたから。