よかれと思って大惨事

方方見聞録・兵庫&鳥取1

先週、今週と発狂して虎になってしまうのではないかというくらい忙殺されていた。

というのも、月末締めの仕事に併せ急ぎの仕事がいくつか入って狼狽していたところ、僕専用機として2年目の後輩が入ってきて、要領の悪い僕は教えながら自分のことを進めることが出来ず悪戯に時間だけが過ぎていったためだ。更には月末に1週間ほど兵庫出張が控えていたためにスケジュールが圧迫されおり、資格試験申込みも消印ギリギリで、とにかく仕事アレルギーのために日々アナフィラキシーで命の危機に晒されているこの僕が、土日も出勤するという緊急事態だった。と言いつつも、出張という名目ではあるが未訪問の地に想いを馳せては意識がフワフワ漂っていた。今回もきっとどこぞに行ってみよう。どうせここにいても誰も遊んでくれないのだから……

 

平日は仕事に行く以外は日頃家に籠っている。正確を期すならば、家の中での遊びに忙しい。そして家が落ち着く。だらけられる。いいことだが、少し刺激がないとも少し思う。前回の滋賀もそうだったが、仕事や誰かに引っ張り出されないとなかなか遠出をしない。

 

前回の滋賀回遊の際も同じようなことを感じているらしい。

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今回は兵庫出張を機に、土日を使って兵庫県見聞録を。
先週火曜。昼休みをとる間もなく、午後までバタバタと仕事をして新幹線に乗り込む。いくつか未処理の仕事に少し伸びてしまった後ろ髪を引かれつつ、反面、それらから逃げたい気持ちも勿論あるのだが、如何せん東京から兵庫までは遠い。少し出るのが遅くなると、到着が日付をまたぐくらいの距離だということをなんとなく調べていた。

バタバタしたことと、自分の詳しくない分野の講習に少し不安な出張初日。五月蝿い上司と別れ部屋に着く。翌日の持ち物や時間を改めて確認し、バッグから荷物を取り出す。慣れた場所ならいざ知らず、どうにも出張初日は落ち着かない。

シャワーを浴びようと思う。ホテルの風呂場の排水溝が家の形と酷似していて、少し笑い、妙に安堵する。7階の窓を開けると、昼間と変わって幾分か涼しい風が入ってくる。駅のすぐそばなので、電車の音が聞こえてくる。そういえば実家も、夜になると電車の音が聞こえてくる。すっかり大丈夫だと思った。少し散歩をする。例えば、見覚えのある赤い看板。学生時代によく行ったチェーンの焼鳥屋。不安の正体は恐らく分からないということで、僕とはまったく関係がないという清々しさの裏側みたいなものだったらしい。それでも見渡せば、いくつか共通点があって一瞬でも怯えた自分が馬鹿馬鹿しくなってくる。知らない街で知らない人たちの生活が営まれていることに、どうしようもなく嬉しくなる。

案外、人はどうでもいいものに助けられているのかもしれないと思う。持ち物も人間関係も、いつもはあんなにこだわって選ぶくせに。とちょっと笑ってしまう。

時間が空いたらどこに行こう。土日は仕事が入っていないので、どこぞに脚を伸ばそうかしら。手持ちのタブレットで観光地を調べつつ、兵庫出身の知人に話を聞くと、特別見るようなものは何もないと返ってきた。まるで僕の地元と同じだなとまた笑ってしまう。

 

 

試験を冷や汗かきながらなんとか終えて、またも面倒臭い考えが芽吹く。今年は福島に行ってみたり、栃木に行ってみたり、京都にも行った。今回、京都は帰りがてら寄れそうなのだが、どうにもまた行こうとは思えなかった。2ヶ月前に行ったのだから妥当といえば妥当か。やはり行こうと思って行かないようなところに行ってみたい。

そう言うと上司は「面倒臭いな!捻くれ者が」と自分も面倒臭い人間であることを自覚した表情で騒ぎ立てていた。ということで思い立って、鳥取行きの特急乗り込む。京都などは「そうだ、京都に行こう」というスナック感覚で行けるところだ。ところがどうだ。「そうだ、鳥取に行こう」とはならない。実に興味深い。

砂丘だ。砂丘を見よう。スーツで。馬鹿と煙はなんとやら。スーツを砂まみれにするのは面白いのではないか。砂丘の砂を革靴の中に入れて持ち帰るのは面白いはずだ。砂丘は丘だ。登れるはずだ。スーツで登丘だ。近くの砂の美術館なるものが面白いと以前に人から聞いたことを思い出した。よし、やはり鳥取だ。砂丘だ。

 

前回比叡山に登ったときの記事。僕は学ばないぞ。絶対に、だ。

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 流石に東京から離れたままでは帰りが面倒になるので、前回同様、土曜の夜に新幹線のほど近いところにあるような、どこぞの温泉にでも行こう。有馬温泉か。有馬っていうところがなんだか有名だった気がする。温泉はもう暑いだろうか。