携帯が使えなくなってはや2週間が経とうとしている(大PINチ)。もはや携帯を初期化するしかない所まで来ている。すべてのログインに対して恐怖を感じているので、どうにか初期化を回避したいと思っている。しかし、何十万秒という待ち時間もさることながら、思い付くパスワードがなくなってしまった。ちなみについさっき、出前サイトのパスワードがわからなくて、初期化したところだ。集積された携帯情報の喪失は、現代においてデジタルアイデンティティの喪失を意味している。悲しいことに僕にはログインの才能がない。
先日、配偶者と外食しようと意気揚々と出かけたら、その店は配管が破裂したとかで、その日から休業になっていた。あるいは、昼に外に食べに出たら、3日前に閉店していた。ようやくたどり着いた店では僕が食べたいものだけ売り切れ、水すら出てこないなんてこともザラで、配偶者はよく驚くがそんなこと僕にとっては日常茶飯事。アクセス拒否されている。
先日風呂場の掃除をして全裸になり、さあいざ入ろうと意気込んでいたところ、風呂場のドアがあかない。掃除したときに立て掛けた風呂の蓋が扉の前に倒れ、浴室側に折れる折れ戸を塞いでしまった。つまり、風呂場が上手にロックされてしまい、湯船にログインできなくなってしまったというわけだ。最終的には管理者権限で物理的に突破。1時間かけて折れ戸ごと取り外し湯船にアクセスしたのだが、もはやお湯は冷えきっていた。配偶者は笑っていたが、僕はかなり凹んでいた。ここまでロックされるかね?
またある日は、自転車にロックをしていることを忘れ、いざ風のごとく行かんと思いっきりペダルを漕いだところ、見事にチェーンロックが割れてしまった。そんなことあるかね?非正規な方法で簡単にログインさせるな。セキュリティが甘い。
ちなみにこれには後日談があり、新しく買ったチェーンロックの番号を忘れ、会社に遅刻してしまった。新しいチェーンロックの番号は携帯にメモしていたのだが、その携帯自体がロックされているため、番号がわからなかったのだ。循環型ロックシステム。辞書みたいだ。
デジタル世界だけでなく、物理世界にもロックされ、アクセスを拒否されている。もしかしたら僕は「ログインに失敗する人間」なのではなく、「ログインを前提とする世界に適応できない人間」かもしれない。要するに、ログイン音痴。この音痴は治せる気がしない。